検査

検査の種類

アドバンスコレステロール検査

この検査は、コレステロール、コレステロール輸送たんぱく質、ホモシステインのレベルを測定します。

これらは自閉症スペクトラム障害をもつ個人の代謝と健康における重要な要素となります。

グレートプレインズ研究所は、コレステロールに関連した検査パネル、コレステロール欠陥や輸送の異常が存在するかを調べるための検査パネルを開発しました。

この検査パネルは、1.コレステロールの総合値、2.アポリポたんぱく質A-1、3.アポリポたんぱく質B、4.リポたんぱく質(a)と5.ホモシスシステインが含まれています。

4.のリポたんぱく質はコレステロール、脂質、ビタミンE輸送に関わっています。

1.総合コレステロール

総合コレステロールはすべての種類のコレステロールを測定し、エステル型やフリー型のコレステロールも含まれます。低い数値(一般的に160mg/dL以下の数値)はコレステロール代謝における遺伝性疾患、たとえばSLOS(Smith-Lemli-Opitz症候群、自閉症と関連する常染色体劣性遺伝病、多発形成異常、精神遅延症候群)、タンジール病、無ベータリポたんぱく質血症などに関与しているといわれます。

コレステロール低値は、甲状腺機能亢進症、肝臓病、吸収不良、自閉症、攻撃的行動、セリアック病、不安、双極性病、アルコール中毒、肺ガン、自殺、鬱、アデノウィルス36感染と関連する肥満にも共通して見られます。

欧米諸国よりも平均のコレステロール値が低いとされる中国では、慢性B型肝炎感染は広範囲に分布しています。B型肝炎から回復した個人ではなく、慢性のB型肝炎をもつ個人はウィルスを持たない個人よりも総合コレステロールの数値が非常に低く、原因-結果の関係が考えられます。コレステロールの高い数値は、アテローム性動脈硬化に関与しています。

2.アポリポたんぱく質A-I(アポA-1)

HDL(high density lipoprotein高濃度リポたんぱく質)の主なたんぱく質の成分。これはHDLの総合たんぱく質の65%をになう成分です。アポA-1はレシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼを活動化させ、コレステロールのエステル化を触媒します。そして、このエステル化されたコレステロールは肝臓へと運ばれ、代謝を経て排泄されます。アポA-1の数値は感染によって減少すると示されています。

3.Bアポリポたんぱく質B(アポ B)

LDL(Low densitylipoprotein低濃度リポたんぱく質)の主なたんぱく質の成分。LDLの総合たんぱく質のおおよそ95%の成分です。アポリポプロテインBは肝臓内と細胞壁のLDLレセプターとの反応に必須で、コレステロールの肝臓から細胞への輸送にも関わっています。近年、MIND INSTITUTEという組織がアポBの数値が低いのは自閉症に関わっており、最低数値は低機能自閉症をもつ個人にも見られました。LDLは致死におよぶブドウ球菌からの内毒素に抵抗するための防御効果があることが分かっています。

4.リポたんぱく質(a)

2つの成分により成り立っていて、低濃度リポたんぱく質(LDL)と糖たんぱく質が、二硫化物で結合されています。高い数値は、心臓病、アルツハイマー病、クローン病、関節リュウマチの危険要因となることがわかっています。逆に低い数値は、アルツハイマー病のリスクを高める要因ともなる、アポリポたんぱく質E イプシロン-4遺伝変異体を多く摂取している自閉症をもつ個人に見られます。

4.リポたんぱく質(a)は生化学的にみて2.アポリポたんぱく質Aとは関係がありません。

5.ホモシステイン

イオウ含有のアミノ酸で、メチオニン合成酵素やベタインメチル付加酵素によってメチオニンに転換されます。アテローム動脈硬化のホモシステインの役目は、遺伝疾患のホモシスチン尿症をもった若い人から強力なアテローム動脈硬化が発見された後、注意を引くことにあります。メチオニン合成酵素は葉酸類似物5-メチルテトラヒドロ葉酸を必須とします。

異常に高い数値は心臓発作、心臓病やアルツハイマー病の個人にも見られます。高い、または低い数値も自閉症に見られたと報告されています。