自閉症 発達障害

MMRについて

MMRと自閉症の真実(2)

ランセット論文自閉症児12人の親たちと臨床記録の嘘

1998年ランセット誌論文の12症例の親のうち一人としてアンドリュー・ウェイクフィールドとの間に問題がある親はいない。彼が勤務していたロイヤル・フリー・ホスピタルの誰も、アンドリュー・ウェイクフィールドとの間に問題はない。ウェイクフィールドの論文を掲載したランセット誌も、彼の研究に対して問題を提起してはいない。

「ディアの種々の違法行為のすべてが、国のひそかな支援を受けて起きたような社会に私たちが住んでいることも、忘れてはいけないと思います。」

以下は、ランセット誌論文の12人の子どもの親が住んでいる地区の一国会議員へのブライアン・ディアからの電子メールである。

「私が出会ったランセット誌論文の12人の子どもの親について言えば、彼女はいらいらするほど執念深く、自閉症の原因がMMRワクチンであることを示す証拠があるという間違った主張をしているアンドリュー・ウェイクフィールド医師に代わって、何かをたくらみ続けていることは明らかです。彼女の動機は、感情的な慰めと実質的な経済上の利益の両方であるように私には見えます。私の見解では、ランセット論文のあの親は、根拠もなくMMRに対する恐怖感をあおってきた最近数年の自分の行動に関して、自身の良心と向かい合う必要があります。」
-ブライアン・ディアの電子メール、2006年10月23日

とんでもない悪党だ

アンダーソン・クーパーが米国人に断言したにもかかわらず、ブライアン・ディアはランセット誌論文の12人の親をインタビューしていない。

以下は、アンダーソン・クーパーがアンドリュー・ウェイクフィールドに言った内容である。

クーパー:ブライアン・ディアは、患者と話しました、あなたの当初の研究にあった患者の親たちと話しました。それで彼は、あなたが調査したと主張する12症例の中で、彼の言葉を引用すると、「不実表示または改ざん」されていなかったものは1例もないことを発見しました。12症例の医療記録の中で、ジャーナルに発表された記述、診断あるいは病歴と完全に首尾一貫するものは1例もなかったそうです。あなたの当初の研究の親たちの一部は、自分の子どもの病歴についてあなたが主張したことは間違っていると言っています。この親たちは今になって嘘をついているのですか?

つまり、アンダーソン・クーパーがこの事例について話し合った最初の夜(先週の水曜日)、彼はブライアン・ディアがランセット誌の12人の親全員と話したことをほのめかしている(ブライアン・ディアを怖がり、彼は狂っていると考えているあの親である)。この事例についてアンダーソンが話し合った2夜目にはブライアン・ディアが出演した。以下は、そのとき彼が話した内容である。

クーパー:12症例の親たちの誰かと話しましたか?

ディア[しっかり目を閉じたままで]:12症例のうち、1家族、2家族、3家族に直接インタビューしました。ほかには・・・2家族を私の代わりに別のジャーナリストがインタビューしました。ですから12のうち5家族になります。ああ、いや、実際にはほかにも私がインタビュー・・・会話を交わした家族がいますので、かなり多くの数に・・・

これはまた結構な答えだ、ブライアン・ディア。あなたは親たち全員と話したと、アンダーソン・クーパーに24時間前に言ったばかりである。目をしっかり閉じていたのは、数を数えて答えを出さなければならなかったから?

私に分かっているのは次のことである。私が知っている親たちの中で、自分の子どもの病歴についてブライアン・ディアと話したことがある親は一人もおらず、話した親がいることを想像できる親も一人もいない。

ランセット誌論文の12症例の中でまさに第1番目の親にブライアン・ディアが事実、インタビューした際、彼は自分を「ブライアン・ローレンス」と称し、児童番号第2番の親に自分の本当の身元を決して明かさなかったことも確認した。あなたは人をだまして自分と話をさせるために、いつも偽名を使っているのですか?どうなんでしょう。

以下は、ランセット誌論文の12人の親の一人が、ブライアン・ディアによる不実表示の事実を彼に突きつけるために送信した電子メールである。

送信者:ランセット誌論文の12人の親
送信日:2010年4月16日
宛先:@briandeer.com
件名:[私の子ども]

「ブライアン、

あなたはなぜ[子どもの名前]が腸疾患ではないと言うのですか? あなたは医者ではないし、腸疾患についての専門知識も持っていません。ウェイクフィールド医師、サイモン・マーチ教授、ウォーカー・スミス教授は医者で、専門知識も持っています。

あなたが私をインタビューしたことは一度もなく、[子ども]の状態について、あなたは何も知りません。

あなたは[子どもの]健康を危険にさらしているのですから、どうかもう止めてください。」

ランセット誌論文の12人の親

以下は、(腸疾患ではないとディアが主張する)子どもの腸疾患について、ランセット誌論文の12人の親の一人が送信した私用の電子メールである。

「私によく分かっていることは、[子どもの]体が今になっても、どんな食べ物も受け付けないことです。ステロイドが影響しているのかどうか様子を見たいと医者は言い、味付けしていないゆでジャガイモを少量だけ試してみるように言いました。数分も経たないうちに吐いてしまい、それだけでなくひどく気分が悪く、夜も痛くてほとんど眠れず泣いています。何もしてあげられない私を叩いて怒ります。子どもが話すことができ、どこが痛いのか言えたなら、子どもの痛みが分かって胸の張り裂けるような思いになるのでしょうが、子どもは話すことができません。ちゃんと食べていた頃から、今ではもう1年になります。」

日本で、アンドリューウェークフィールド博士を批判している沢山のサイト
児童精神科医、医師、自閉症専門家、自閉症の親たち、これを読んでどう思われますか?

プロパガンダの記事を真に受けて自分のサイトに書いたことについて・・・

1月6日の英国医師会誌で発表されたジャーナリスト、ブライアン・ディアの最新の記事の中心にあるのは、ウェイクフィールド医師が、「新たな症候群を特定したという自分の主張を裏付けるために、患者の病歴に関する数多くの事実を改ざんした」という主張です。

ディアとBMJが指摘できなかった点は、英国ロンドンのロイヤル・フリー・ホスピタルの、ウェイクフィールドのほかに12人の他の専門医によるチームの研究だったのですから、ウェイクフィールド一人で結果を出したのではないということのみならず、ウェイクフィールドにせよ誰にせよ、子どもたちの過去の臨床記録を改ざんするのは不可能だということです。なぜなら、臨床記録を持っている者はロイヤル・フリー・ホスピタルには誰もいないし、臨床記録を保有することは通常の慣行ではないからです。ですから、病歴を改ざんするような不正行為が生じるはずもありません。そんなことは不可能だからです。

ディアの記事は、以下の2つの事項の間に食い違いがあるという自分の主張に重点が置かれています。

  • ロイヤル・フリー・ホスピタルで書かれた臨床病歴
  • 国民健康保険医/一般開業医、および様々な家庭医その他の小児医療従事者(例:巡回保健婦)により数年間にわたって書かれた当該小児患者のその他の記録

 ディアとBMJは、以下の点を明らかにしていません。

  • 過去の病歴がロイヤル・フリーのチームに提供されないのは一般的で通常の慣行であること
  • 病歴を新たに書くのは通常の慣行であり、ロイヤル・フリーのチームに提供されるのは、過去の関連臨床歴を記載した、患者の家庭医からの紹介状のみであること
  • 子どもの病歴は、親による説明を基に書かれること
  • 親は病歴を説明する際、国民健康保険医による記録やその他の小児記録・医療メモの前に開業医が記入していることがある内容[おそらくより重要なことは記入していない場合]を親は知らないのが普通であること
  • [数多くの個人が数年間にわたって作成していることがある]これらの記録やメモは信頼できない場合があり、したがって新たに臨床歴を作成する必要があること
  • ロイヤル・フリーでは、当該分野の専門医が、一般開業医その他による過去の診断に依拠することなく(その理由は明らか)、新たに、かつ独自に診断を下したこと

さらに、ロイヤル・フリーの臨床歴はウェイクフィールドが作成したのではなく、当時、世界有数の胃腸病専門医であったジョン・ウォーカー・スミス教授が作成しました。スミス教授も起訴され、英国医事委員会(GMC)により有罪と判示され、英国高等法院に上訴しています。

これらすべての経緯で何よりもまず、GMC[被告の有利になるように証拠が提示される法廷と考えてよい]の審理でGMCの検察官に呼び出された親はいないため、親には、ディア氏の主張に答える機会はなく、彼の言うことに異議を申し立てたり、都合のいい内容だけを選んだような彼の主張に対して適切かつ十分な調査が行われたのか、また、厳しい追及・独立した調査の対象とすべき現在行われている主張に対して異議を申し立てる機会は一切ありませんでした。

さらに、ウェイクフィールド医師に対するGMCの裁判での証人の一人は、ウェイクフィールド医師の論文の基盤となった病理組織学的所見の妥当性を確認した書面を英国医師会誌(BMJ)に送り、サンデー・タイムズ紙のジャーナリスト、ブライアン・ディアが証拠をいかに誤って伝えたかを明らかにしています。彼女、ケンブリッジ大学アデンブルックス病院・コンサルタント組織病理医のスーザン・E・デーヴィス医師は、ブライアン・ディアによるBMJの記事に関して、BMJで以下のように述べています。

病理組織学的所見に関して事実が一部誤って伝えられ、研究過程に対する理解が不足している上に、次のような重要な所見もあった。「陰窩膿瘍形成を伴う盲腸の活動性炎症を、小児に通常のものと臨床胃腸病専門医がみなした可能性があるが、これは病理医が記録しておくべき重要な所見である。」「病理組織学的所見を評価する際の注意(Caution in assessing histopathological opinions.)」BMJ迅速対応、2010年4月30日。

これらの誤りの中にあるもう一つの重要な欠陥は、もしあの論文が欺瞞だというなら、今になって所見が米政府や主流医学に受け入れられているのはなぜか、という点です。

それをどこよりも明らかにしているのが、英国メディアのみに配信される1月5日付け全米自閉症協会(NAA)のニュースリリースです[その全文と全参考資料を「MMRと自閉症の真実(3)」に掲載しています]。

要するに、NAAが英国向けニュースリリースで述べているのは、1998年のランセット誌論文の結果が捏造であるというなら、ウェイクフィールド医師の研究の正しさがなぜ今になって証明されたのか、ということである。

  • 米政府の保健当局者は、(MMRワクチンだけではない)ワクチンが自閉症様症状の原因であることを認めている。
  • 米連邦裁判所は、ワクチンが原因で自閉症様症状が生じた子どもたちに多額の賠償金を支払うよう命令した。
  • 主流の大手医学誌に独立して発表された論文は、1998年にウェイクフィールド医師が発見したのとまったく同様に、自閉症児は重篤な腸疾患に罹患しているが、自閉症児でない小児に腸疾患は認められないことを確認している。

1月7日掲載の記事も参照。

CNNのインタビュー-アンドリュー・ウェイクフィールドが自閉症に関する論文捏造の主張に答える
CNN Interview – Andrew Wakefield Replies to Autism Fraud Allegations

こちらもお読みください

本ページ「MMRと自閉症の真実(2)」と併せてお読みください。

「MMRと自閉症の真実(1)~(4)」ページは要約したものです。元原稿はこちらをお読みください。