MMRと自閉症の真実(1)
1998年にアンドリュウェークフィールド博士が、自閉症児12人を診て、色々な臨床記録や分析から医学誌ランセットに論文を執筆した。MMRワクチンは、自閉症になる可能性があると。
2002年に英国の親たち2000人が集団訴訟を起こす。(自閉症の原因はMMR)
2003年に新聞社、政治家、ワクチン会社、ランセット出版社、ブラックジャーナリストが、アンドリュウェークフィールド博士を陥れるために画策をしだす。
2004年にサンデータイムスに(新聞)アンドリュウェークフィールド博士のランセット論文はデタラメだと、ブライアンディア(ブラックジャーナリスト)が記事を書いた。
2007年 英国の親たち2000人の集団訴訟が敗訴する。
2010年 ランセット論文は取り消され、アンドリュウェークフィールド博士は、医師免許をはく奪された。
2011年 BMJ(英国医学誌)にやっぱりランセット論文はデタラメだったと書かれてた。日本でもニュースになった。
この経緯の中で、いくつかの問題点を検証する
ブライアンディアとはどんな人物か
2011年1月にCNNのアンダソンクーパー360という番組に出ています。その時のやりとりを紹介します。
ディア氏は、2007年から2010年の間に160日間、アンドリュー・ウェイクフィールド医師のGMC(General Medical Council;英国医事委員会)の審理に出席している。この間、賃金を支払ったのは誰か?
彼はフリーランスのジャーナリストでありながら、2004年以降はほとんど記事を書いていない。ワンクリック・グループのジェーン・ブライアントがディア氏に、GMCの審理の期間中のことについて尋ねた。
以下が両者の会話である。
ジェーン・ブライアント:ブライアン、毎日毎日審理に出席していた間、賃金を支払っていたのは誰ですか?
ブライアン・ディア:サンデー・タイムズ紙と4チャンネルです。
ジェーン・ブライアント:毎日の分を全部支払っていたのですか?
ブライアン・ディア:まあ、ご存知のように私の収入は必ずしも・・・
ジェーン・ブライアント:私は正当な質問をしているのです。どのくらいの賃金を得ていますか?
ブライアン・ディア:では、あなたに賃金を支払っているのは誰ですか?
ジェーン・ブライアント:誰も支払っていません。
ブライアン・ディア:誰も?
ジェーン・ブライアント:私はまったくの無償でサービスを提供しています。
ブライアン・ディア、困惑して:それはまた、なんとも・・・
ジェーン・ブライアント:あなたはサンデー・タイムズ紙からいくら給料をもらっているのですか?
ブライアン・ディア:個人的な収入のことは、あまり話したくありません。
ジェーン・ブライアント:収入のことを話す気はないのですね?
ブライアン・ディア:誰が私に賃金を支払っているか言ったでしょう!製薬企業から賃金をもらったことは一切ないと言ったでしょう!製薬企業とは何のつながりも一切ありませんよ!
ジェーン・ブライアント:私は製薬企業のことは尋ねていません。私が尋ねているのは、給料はいくらなのか、です。
ブライアン・ディア、叫びながら:どこかのピエロが、どこかのピエロがインターネットで・・・
4チャンネルもサンデー・タイムズ紙も、ディア氏がGMCの審理に160日間出席した間の賃金を支払っていないことを確認した。では誰が?
アンダーソン・クーパーがブライアン・ディアを紹介したときの模様は、以下のようであった。
ロンドン・サンデー・タイムズ紙の調査ジャーナリスト、ブライアン・ディア氏です。
CNNとアンダーソン・クーパー360はよくやりました。ディア氏が実は誰なのか、これからご紹介しましょう。
ブライアン・ディアがアンドリュー・ウェイクフィールドの調査を開始したとき、彼は製薬業界の隠れみの団体の支援を受けていた
アンダーソン・クーパー360では、次のような会話があった。
クーパー:ところで彼[ブライアン・ディア]は実は、これとの経済的な利害関係は一切ない、あるいはこれと利害関係がある人との経済的つながりは一切ないことを保証した文書に署名しているのです。
ウェイクフィールド:それはまた面白いことをおっしゃいますね。というのも、彼は調査に際して英国製薬業協会の支援を受けていました。英国製薬業協会は製薬業界から直接に、製薬業界のみから資金提供を受けています。ですから・・・
クーパー:彼によると資金提供を受けていないと・・・過去3年間にわたり、これと利害関係のあるどのような関係者からも資金提供は受けていないそうです。
アンダーソン・クーパー、「過去3年間」というのは正確なことですね?ディアがアンドリュー・ウェイクフィールドに関する記事を最初に発表したのは7年前ですから、なぜ、過去3年ではなくて過去7年のことをディアに尋ねなかったのですか?ディアに、「私は先月誰も殺していません」といった文書に署名させることだってできますよ、ばかげている!
アンドリュー・ウェイクフィールドが言ったとおり、ディアが当初、アンドリューの調査のための資金を英国製薬業協会の隠れみの団体から受けていたのは事実である。信頼できる筋によると以下のとおりである。
「ディアは、英国製薬業協会が所有し、支配している会社、Medico-Legal Investigations(MLI)から無償の支援を受けていました。私はその証拠書類も持っています。MLIは英国医事委員会に医師を提訴させることを専門にしています。そしてあの医師が提訴され、その後、2004年2月のサンデー・タイムズ紙で彼が発表したというわけです。
彼のごく最近話題になった記事は、ウェイクフィールドを黙らせる理由を数多く持っている英国医師会から資金提供を受けていた
アンダーソン・クーパーは、CNNでアンドリュー・ウェイクフィールドを厳しく追及する中で次のように述べている。
クーパー:しかしこれは、単に一人だけのことではありません。これは・・・これは英国医師会誌に発表されたのです。
誰もが知っているように、英国医師会誌(BMJ)に掲載されたディアの記事はアメリカのメディアに非常に深刻に受け止められた。しかし、BMJがどのような性質のものか、いったい何人の記者が知っているだろうか?BMJ自体のホームページから次のようなことが分かるまでに時間はかからなかった。
-BMJは、医薬品や非医薬品の広告を掲載することで広告収入を得ている。
-BMJグループ[英国医師会誌の出版元]は、英国医師会の完全所有子会社である。
英国医師会とは何か?英国医師会のホームページによると、
「医師と医学生のための独立した労働組合・専門職団体で、会員は世界中で14万人を上回る。」
(CNNとアンダーソン・クーパーはよく分かっていないのが明らかなため)分かりやすい英語で説明しよう。
英国医師会誌はその資金の大半を、製薬企業に販売する広告から得ている。さらにBMJは、英国の医師全員を代表する労働組合である英国医師会(BMA)に100%所有されている。英国は社会診療(医療の国家管理)となっており、この点では米国とまったく異なる。医師は全員BMAに所属し、BMAは英国政府との給与交渉を含め、医師らの業務のあらゆる側面で医師の利益を代表している。
BMAは、医師を代表する非常に強力な労働組合である。自閉症の原因がワクチンということになれば、BMA会員にとって非常に困ったことになる。
そこで、BMAはブライアン・ディアに金を払い、自分たちの業界誌に記事を書かせた。
アンダーソン・クーパーは、「彼[ブライアン・ディア]によると資金提供を受けていないと・・・過去3年間にわたり、これと利害関係のあるどのような関係者からも資金提供は受けていないそうです」と報告している。しかし、英国医師会に100%所有されている英国医師会誌は、(話題になったごく最近の)記事を書くようにとブライアン・ディアに報酬を支払っている。ブライアン・ディアは次のように述べている。
ディア:私はあの記事を書くよう英国医師会誌から依頼されました。それがジャーナリストの仕事ですから。
よく言うよ!
GMCにアンドリュー・ウェイクフィールドを提訴したのはディアである-本末転倒もはなはだしい!
前記で私は、ディアが当初、Medico-Legal Investigationsと呼ばれる英国製薬業協会の隠れみの団体の支援を受けていたと述べた。消息筋によるとこの団体は「英国医事委員会に医師を提訴させることを専門にしている」。
もう一度、消息筋によると、
「ディアによる2004年2月25日のGMCへの最初の告訴状の時期は、ディアがウェイクフィールドを非難する記事を2004年2月22日のサンデー・タイムズ紙に発表してから間もなかったことが分かります。ディアはあの記事を書く前に、医師をGMCに起訴させることが専門の英国製薬業協会の隠れみの団体、Medico-Legal Investigations Limitedに相談し、無償の助言と支援を受けていました。」
よく知らない人のためにご説明すると、英国医事委員会は全医師に対する英国の医師免許登録委員会である。開業する能力を付与すると共に、医師免許を剥奪することもできる。
「ディアは一人で活動していたのでもありません。ディアは、英国国会議員でグラクソウェルカムのフェローであり、英国医師会の現役会員でもあるエヴァン・ハリス博士と協力して活動しており、ハリスは早い段階からディアと共にランセット誌の事務所に行っていました。後にランセット誌の主筆、ホートン博士が自著『MMRの科学とフィクション:ワクチン危機を探る』にこれらの出来事を記録しています。これはハリスが議会で間接的に確認していますし、後にも、英国ロンドンでのウェイクフィールドに対するGMCの審理にハリスがディアと共に出席したことからも確認できます。」
この騒ぎ全体を追跡しており、私と同じように考えているとしたら、ここが「ああ、そういうことか、読めたぞ!」と思うポイントである。
すべてをほんの少しだけ醜悪にするために加えると、AoA(ウェブサイト、Age of Autism[自閉症の時代])の編集者、ジョン・ストーンはエヴァン・ハリスについて次のように話している。
「2004年3月の英国下院でのMMRについての論争で主張した議員、エヴァン・ハリスは、父親フランクが最近退任した小児科教授であるが、1992年9月のUrabe株を含むMMRワクチンの回収に至った期間である1990~1992年には、フランクが医薬品安全性委員会の委員(名士録に委員任命が掲載されている)ではなかったことを明らかにしています。」
この場合も分かりやすい英語で説明すると、
エヴァン・ハリスは1997年から2010年まで英国議会議員(米国の連邦議会議員に相当)であった(ごく最近の選挙で落選している)。彼はオックスフォード大学医学部を卒業した医師でもある(医師から政治家に転身したビル・フリストに似ている)。彼の父は医師で医学部教授でもあり、欠陥MMRワクチンの回収騒ぎの期間中、英国医薬品安全性委員会の委員であった。エヴァン・ハリスは議会での演説で次のように述べている。
「MMRの安全性に関するエビデンスと科学的コンセンサスは圧倒的なものです。MMRには重要な安全性問題が認められないとした優れた研究が数多くあります・・・」
今となってみれば、すべてつじつまが合う。
こちらもお読みください
本ページ「MMRと自閉症の真実(1)」と併せてお読みください。
「MMRと自閉症の真実(1)~(4)」ページは要約したものです。元原稿はこちらをお読みください。
- MMRと自閉症の真実PDF 【644KB】